荒川 智(あらかわ さとし)氏の作品を紹介します。
信楽も終日厳しい寒さです。
雪は積もるほども降りませんが、日差しが暖かそうなときも
寒風とともにいつもふわふわと花びらのように舞っています。
大寒と言うだけあって何もかもが凍てつくような気温です。
ただ例年の冬と異なるのは、こんな寒い日々が続くということです。
手水鉢などの氷も溶けず、水分をもち上げてできた霜柱もあちこちで
一日中キラキラと光っています。
でも、自然が次に運んでくれる季節は春ですよね。
やがて雪が雨に変わり、草も木も芽吹き始めることでしょう。
そんな気配がまだどこにも少しもないのですが、
春はすぐそこまで来ていることを信じて待っていようと思っています。
そして今は温かくして過ごそうと心がけています。
深いお湯のみに熱いお茶を注ぎ、しっかり両手でもって
温め温まりながら、器と一体になり、何を考えるでもなく
心の中まで温めてみてはと思います。
(つばき)