ギャラリー有楽【信楽】

有楽だより

作品紹介 神崎 継春作 『壷』

2023年10月15日 更新

神崎 継春(かんざき つぐはる)氏の作品を紹介します。

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空気が澄み朝夕の冷え冷えとしたその風を全身で感じています。

冬の前に秋があるのは人や動物にとって

冬への備えに最適だと思っていました。

今年は気持ちの準備もできないうちに夏からすぐ冬のような低温になり、

すべての物事に少し戸惑っている様子です。

八日は「寒露」

本格的な寒さはまだまだ先。

信楽では最低気温十度を下回る記録を出しましたが

紅葉もまだ、周辺では野菊、コスモス、彼岸花、ヒヨドリ草、

セイタカアワダチソウ、すすきなどが野山を飾っています。

「食欲の秋」「スポーツの秋」「芸術の秋」

「読書の秋」と言われる快適な季節。

ことばとともに気持ちも踊ってしまいそうです。

それより最近当地でも広告などでハロウィンという文字をよく見ます。

ハロウィンってブリテン諸島の古代ケルト人にとってのこと。

十月三十一日は一年の終わり、つまり大みそかにあたる日、

そして収穫祭でもある。

共に日本の「お盆」のように先祖の霊が返ってくる日。

その先祖と一緒に悪霊もやってくると信じられていて、

お花を飾ったり、魔女に扮装して

「私も悪霊だよ」と工夫して悪霊をだまし

自分に乗り移らないようにしたと伝えられている行事のようです。

都会ではバレンタインデーやクリスマスと

同じくらい定着しているとか。

どこからともなく金木犀が香って来ます。

 

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(きぶねぎく)

作品紹介 杉本 祐作 『壺』

2023年10月01日 更新

杉本 祐(すぎもと ゆう)氏の作品を紹介します。

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暑かった長かった夏もようやく終わったように思います。

暑さ寒さも彼岸までという言葉

長い年月の事実から実証されたのか、信楽では

彼岸の中日のその夜からあたりの空気が一変して

秋の気配に包まれ昨日までの暑い夏はどこへ消えたのか

と思うほど低い気温でした。

次の日から、空は高く青く、美しく浮かぶうろこ雲

何よりも通り過ぎる風が肌に冷たく、

木々や草花までも涼し気になびいているように思いました。

加えて道行く人びとの姿もすっかり秋の気配

今は一日の気温の差が大きく、

各自の健康管理にもそれぞれ工夫がいるもの。

確実なのは、日ごとに夜の時間が長くなること。

本を読んだり、好きな音楽を聴いたり、

何をするでもなく静かにいい香りの中でリラックスしたり・・・

五感で味わいながら

一年で最も穏やかな時を過ごせるのが今かもしれません。

庭の苔が少し疲れた面をしていますが変わりはなく、

冬に実を付ける草花の実は

形を整えながら色づくのを待っています。

菊の花が咲き始めました。

 

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(しろばなほととぎす)

作品紹介 神崎 秀策作 『大皿』

2023年09月19日 更新

神崎 秀策(かんざき しゅうさく)氏の作品を紹介します。

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日暮れが日に日に早くなり美しい夕焼けの夕暮れもすぐ過ぎていきます。

信楽も夏がまだ続いているような暑い日ばかりです。

空の雲の様子が少し変わり模様のようなうろこ雲が

高く広く広がっているのを多く見かけます。

空から秋が忍び寄ってくるのかなと

汗を拭きながら見入っているのですが。

米屋の店先に新米と書かれたのぼりの立つ季節

いくつもいくつ重ねられた人の手間が

お米一粒ひとつぶに込められ、

つやつやの炊き立てのおいしいご飯を

味わうのは今だけの楽しみかもね。

家の周りの田刈りはほぼ終わりましたが

例年より青々としているように感じます。

庭の様子も夏季と変わらないのですが

梅もどきの実が真っ赤に色づきました。

夜も暑さは厳しいんですが虫の音がとても美しく

はっきりしていて涼しさを添えてくれています。

以前から暑さも彼岸までと言いますので

工夫をして涼しく楽しく過ごしたいものです。

 

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(ふじばかま)

作品紹介 古谷 和也作 『掛花入れ』

2023年08月31日 更新

古谷 和也(ふるたに かずや)氏の作品を紹介します。

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九月・長月

信楽でもまだ真夏日が続いています。

2・3日前まで私たちの周りにいて

すーすーと飛び回っていたトンボの群れは

すっかり姿を消し、その代わりに通り過ぎる風は

日々に変わって今は木々や木の葉を震わせています。

この暑さはテレビの予報などで知らされている

次々に来る台風の影響だとか。

夜も暑さが厳しいです。

近くで稲刈りが始まりわらのにおいでいっぱいです。

すすきにも穂が出ました。

その昔観賞用だった秋の七草に登場する藤袴には

毎年アサギマダラという蝶が私の庭に訪れます。

今年は花は美しく咲いているんですが

まだ蝶が来ていません。

浅黄斑(あさぎまだら)は地上では優雅に飛びますが、

高く舞い上がり上昇気流に乗って長距離を移動とか。

藤袴の栄養がこの蝶のパワーを支えているようです。

薄い青緑を埋め込んだステンドグラスのような羽をもち

台湾や東南アジアから日本へと

長距離を飛来して現れるようです。

藤袴の周りの草引きをしながら蝶の来るのを待ちたいと思っています。

紫色の段菊が咲いてきました。

 

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(しゅうかいどう)

作品紹介 伊藤 昭人作 『扁壺』

2023年08月15日 更新

伊藤 昭人(いとう あきと)氏の作品を紹介します。

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台風7号を気遣いながら見る信楽の空はとても青く、広く、高く

秋を感じずにはいられないほどです。

時々通り過ぎる風もざわざわと木々を震わせ

心地よく感じさせてくれますが、

計測される温度も湿度も例年になく高いもので

身体にもこたえるように思います。

昨年から日本気象協会では

最高気温が40度以上の日は「酷暑日」

夜間最低気温が30度以上の夜は「超熱帯夜」と

発表するとしていましたよね。

周囲の田んぼの稲もよく育ち、

出揃った稲穂をざわざわとなびかせています。

庭ではなぜか木々の葉が落ち、

夕方に打つ水を求めているのかと思っていましたが、

「葉落ち月」が変化して「葉月」にと。

私としても安心いたしました。

花はさるすべり、むくけ゜、たかさごゆり、きくいもの花。

実を付ける植物は出番が来るまでと

それなりの準備をしているようです。

どうぞ台風7号が静かに通り過ぎてくれますようにと祈ります。

「カナカナ・・・」とひぐらしの鳴き声が消えるように聞こえています。

 

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(ゆず)

作品紹介 伊藤 昭人作 『皿』

2023年07月31日 更新

伊藤 昭人(いとう あきと)氏の作品を紹介します。

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連日の猛暑とご先祖様のお帰りをお迎えするといわれる

お盆の行事を控えて何か心せわしい毎日が続いています。

夏だから当然なのですが信楽でも真夏はこんなにと

思うほどの厳しい暑さです。

早朝、庭に出てみると木々の間から

みどりの風が静かに流れひんやりとしたという言葉が

ぴったりとする空気が流れています。

と言っても心地よいそよ風も午前九時ぐらいまでで

熱風に変わっていきます。

つい先日刈り込んだばかりの庭の木は

また新しい芽を伸ばし秋の七草にあたる

すすき、ききょう、はぎ、おみなえしが満開。

われもこうやみずひきそうなども

赤、白、金と競うように咲いています。

夕方になるとまだ暑い草原ですが月見草が。

今日から八月葉月

八日が立秋

自然は秋を迎える準備をしっかりと進めているようですよ。

 

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作品紹介 神崎 継春作 『信楽壺』

2023年07月15日 更新

神崎 継春(かんざき つぐはる)氏の作品を紹介します。

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「夕立みっか」なんて誰が言ったのか。

そんな言葉あったのか。

午前中は雨の気配なんてない暑い暑い青空が眩しい晴天なのに

午後になると、遠くで雷が聞こえたり、

ぐれぐれと布を返したように晴れとくもりの模様を変え、

また極く狭い場所で雨が降ったりして・・・

今年は七夕も星の見えない夜でした。

でも、短冊に書いたみんなのお願いや希望は伝わったと信じています。

信楽では、22日(土)に愛宕山と併記されている陶器神社の火祭りです。

須恵器の神、天日鉾命(あめのひほこのみこと)を祀り

平安時代創建されたようです。

焼き物の町として火への感謝と安全を願って、

町内の人々が皆こぞって大きい松明(たいまつ)を作り

それを担いで夜、愛宕山へ登る。

山道を登っていくのがとても美しく、

松明の炎で街を彩る様こそはまさに信楽といいたい風景です。

庭ではもう、われもこう、ききょう、なでしこが咲いています。

でも暑い夏の日ですのにね。

子どもの頃に比べるとぐんと暑さ厳しくなっているように思います。

自然と共にたくましく、しなやかに生活したいと思っているのですが。

 

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(あじさい)

作品紹介 鈴木 大弓作 『花入れ』

2023年07月01日 更新

鈴木 大弓(すずき ひろゆみ)氏の作品を紹介します。

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真夏の蒸し暑さ、それでいて静かにしとしとと雨が降るかと思うと

ギラギラと日が照り生暖かい風が通り過ぎる。

遠く近くで雷が鳴る。

山一つ越えた県では竜巻注意報が報じられる。

信楽では梅雨期さ中の生活環境そのものです。

他地域では線状降水帯の多発など、

以前と比べて雨の降り方が激しく雨量も増えているとか。

急に状況が変わる豪雨に対し私も常から

その備えをと思ってはいるのですが。

でもこの降雨に洗われた緑色の美しい葉の間から

まっ白な夏椿がいまたくさん美しく凛と咲いています。

雨が小降りになるとどこからか冷風とともに

くちなしの花の香りが小さな傘の中にも入ってきます。

今日から文月

一年の折り返しに差し掛かりました。

元気でいられればとそれだけを願って

ぼーっとしていた記憶しかないのが悔やまれます。

草の中にもじずり(ねじばな)が

小さくてもしっかりして主張するように咲いています。

 

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(なつつばき)

作品紹介 荒川 智作 『鎬花入れ』

2023年06月14日 更新

荒川 智(あらかわ さとし)氏の作品を紹介します。

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今年はエルニーニョ現象が発生しましたとか。

上空に寒気があります。

大気が不安定、雷雨があるかも、

湿度が多くじめじめむしむしするでしょう。と

お天気を心配しながらの生活になっているのですが。

紫香楽では毎日ですが青空が見えなくてうっとうしく

梅雨入りしましたというにふさわしい日が続いています。

思い出したようにしとしとと降るこの雨は

植物の成長に欠かせないらしく

庭の苔などはビロードの布を広げたように光り輝き、

傘を差して通り過ぎる私たちを和ませてくれています。

木々も葉が重いほど伸びどっしりとしています。

新芽が出そろい古い葉を落とし十分に水分を与えられた

これが木の本当の姿なんだと思います。

藪の竹も新しい竹は自ら皮をはぎ棄てながら

今は赤白のほたるぶくろの花やおかとらのおの花と

風情ある落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

どくだみ、むらさきつゆくさ、あざみなども沢山咲いています。

21日は夏至、北半球では太陽の位置が最も高くなり

昼間の時間が一番長くなるとか。

いろんなところにあじさいが大きく美しく咲いています。

もうすぐ一年の折り返し点に来てしまいます。

 

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(がくあじさい)

作品紹介 古谷 和也作 『蹲壺』

2023年06月01日 更新

古谷 和也(ふるたに かずや)氏の作品を紹介します。

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曇り模様の多い景色に緑色の濃さが一段と増し、

山ぼうしの白い花が緑の葉の上にかぶせられたように目立って咲いています。

周囲の田んぼもいつの間にか植え付けが終わり、

まわりはいっそう緑一色

六月の和名「水無月」は「水が無い月」ではなく

「無」が「の」にあたる連帯助詞なので「水の月」とも言われています。

田に水を引く大切な時期で、なみなみと水を張った田の中で

稲の苗がそよそよと風にゆれています。

夜になればそこで行われる蛙の合唱もにぎやかです。

せんだいはぎや花菖蒲が雑草の中からのぞき出るように咲いています。

庭の隅では梅の実が青く大きくなり、

山椒の実も香りとともに収穫の時を迎え、

淡竹のたけのこも四方ににょきにょきと顔を出し、

野ぶきも大きい歯をゆさゆさとゆすぶっています。

野趣あふれるお味を食生活に取り入れようと

台所での細かい仕事も忙しい毎日です。

柚子の花が今、満開です。

 

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(せんだいはぎ)

作品紹介 高橋 楽斉作 『耳付花入れ』

2023年05月15日 更新

髙橋 楽斉(たかはし らくさい)氏の作品を紹介します。

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なんとなくあわただしく感じたゴールデンウィークも過ぎ

落ち着いた日常が戻ってきました。

その間、有楽としましては、たくさんの人々にご来店いただき

大変ありがたく感謝申し上げます。

五月八日は長く続いていた新型コロナが

感染法上の五類に移行でマスク生活にも強制されず。

とはいえ誰もが心置きなくと言える日まではもう少しですね。

感染対策に対して今後ともみんなが協力し合うことが大切かと

思いますが嬉しいことです。

信楽では朝夕の気温は例年より低いのではと感じるほどですが

日中はとてもさわやかな緑の季節になりました。

さざんか、つばき、かくれみのなどの木の葉は照葉となり、

庭全体を美しく見せかけてくれています。

あやめ、しょうぶ、かきつばた、しらん、

よめな、みやこわすれ、えびねらんの花も咲き、

なぜか紫色を主に次々と周囲を飾ってくれています。

おがたまの木の花がよい香りをその辺にはなって

みんなを振り返らせています。

 

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(みやこわすれ)

作品紹介 石山 哲也作 『花瓶』

2023年04月28日 更新

石山 哲也(いしやま てつや)氏の作品を紹介します。

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桜の花が散ってみすじつつじが山のあちこちで美しく咲き、

今はこれぞ藤色とばかりの藤の花が

いろいろな山の大木に絡みながら房ぶさと垂れて咲いています。

桜が終わると蕨の季節。

冬枯れ残る地面からニョッキと伸びてくるその姿は

奇妙でもあるが愛らしい。

採ることによって次々と新芽が出るらしい。

蕨は地下茎にエネルギーをでんぷんとしてため込んで

驚異的なリカバリー能力を発揮するらしい。

山菜取り大好きさんは夏ごろまで信楽の野山で

蕨採りを楽しんでおられるとか。

雑草を引き残した空き地にはタンポポ・スミレが一面に咲き、

庭の木の隙間にはしゃがの花がたくさん咲いています。

有楽では例年のように作品展と銘打った案内は致しませんが

店内にいろいろ新しい作品を並べて

皆様のご来店をお待ちしています。

ゴールデンウィーク是非ぜひご来店下さい。

 

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(ふじ)

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