髙橋 美子(たかはし よしこ)氏の作品を紹介します。
有楽の店の南側にある小さいごく小さい淡竹の籔
常は季節によって、またその日吹く風によって音色を変え
静かな優しい自然を形作っているのですが、
今年は6月の声をきいてすぐ急に一斉にタケノコが顔を出し
それも4・5日で竹に育ってしまうと処理に困ると思い
刈り取りました。
たけのこはいずれも廃棄率の高いもの
急いであく抜きをし、旬の味として食させていただきました。
樹木や竹たちには知られざる決まりや生活でもあるのでしょうかと。
すっかり整理されたその籔は今、以前と変わらず
どくだみ、あざみ、とらのお、赤白のほたるぶくろと
沢山の花を咲かせしっとりと静かな風と遊んでいるようです。
青空にさわやかなみどりの風の晴れた日、
湿気が多くてうっとうしい日と交互に重ねながら
雨の少ない毎日が過ぎています。
それでも庭の刈込のつつじ、さつき、いちいの木などは
新芽が伸びてその形を少しづつ変えています。
今日はくちなしの花がいい香りを放って
人々の足を止めています。
(しもつけそう)