澤 克典(さわ かつのり)氏の作品を紹介します。
暦の上での立冬が過ぎ猛暑だった夏はまるで
なかったかのように冬の始まりを感じています。
何よりも小春日和はうれしいものです。
特に信楽は朝夕の気温が低く、
庭はいつの間にかすっかり表情を変え
やまぼうし、なつつばき、かえで、どうだんつつじ、
はなみずき、にしきぎ、こばのずいななど
とても美しい赤や黄色にと色づき、競うわけでもなく
それぞれが調和しながら、今、一年で一番華やかな時のように思います。
その根〆の役をするように野菊が美しく咲き、
可愛いというよりもどこか寂しげな気さえします。
11月は七五三。
始まったとされる平安時代は今のように医療が発達しておらず
抵抗力の少ない子供が健やかに成長することは困難が多かったとか。
「七つまでは神のうち」とか言われ旧暦の11月の満月の15日に
本年の新米の収穫と子供の成長を共に神様に感謝するというのが
いまも伝えられているのだそうです。
信楽の山々もいただきから木々が色づき始めています。
一面に緑だったのが黄色に染まるにつれ
秋は深まっていくようです。
(のぎく)