杉本 祐(すぎもと ゆう)氏の作品を紹介します。
有楽の前に小さい、極く小さい淡竹の竹林があって
竹の子がつくつくと生えています。
と同時に笹の葉が黄色い小さい枯葉となってパラパラと散り始め、
掃除を済ませた庭の周りの風情を乱しています。
勢いよく伸びる竹の子に養分をまわしているかららしいのですが、
この季節は竹にとっては「竹の秋」なのですって。
そして季節が移って秋になって多くの草木が色づく頃には
竹は青々として竹だけ春のような装いになるらしく、
やや場違いなその様子は「竹の春」と呼ばれ季語にもなっているとか。
六月は衣更え、単衣の季節に入ります。
庭は緑色一色になりさわやかという言葉がぴったりです。
どの木も草も思う存分新芽を伸ばしているので
庭全体がいつもと違う雰囲気をかもしだしています。
私の草引きが雑で雑草の残っている隅の方で
どくたみが白い清楚な花をたくさん咲かせています。
裏にあるおがたまの木に花が咲き、甘い香りを放っています。
(おがたま)